うそつきおおかみ
二人で、ただ敷かれた布団に座った。

暗くなったのをいいことに、

彼が近づく。

そしてキスをした。

口が熱かった。

何度も何度もキスをして、

そのうち背中に壁があたった。

「んん・・・」

彼を剥がす。

「なあ。」

彼は泣いていた。

「好きだよ。

 嫌いだなんていうなよ。

 俺・・・。」

もお、

泣かないでよ。

彼を、

子供のようによしよしする。

「泣かないでよ。

 わかったから。」

彼は泣きながら私を抱きしめた。

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