気がつかなかったよ
きがつかなかったよ
愛していたのだ
海よりも深く山よりも高いといつの時代かの女性が切に訴えたよりはるかに

他人が思うより美しく見えた
本人が思うより優しく触れたかった

気づいた時にはたどり着くはずもなく
土へとしみた

何もない場所へむかうので
どこへ行くのかと問うてみたら

還るのだ

と答えた

ただ目からはとろけてしまうほど水があふれでた
涙か

そうか
と頭を撃ち抜かれたように気がついたのは
失ってからだった
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