Garnet~大好きの伝え方
二人は、思いを想いを形にしてる。

相手にいつも、わかりやすく伝えてる。

でも、

「私が言って、ヨシに伝わるかな……ヨシ、受け取ってくれるかな?」

それが、一番不安。

ヨシは照れ隠しで不機嫌になるから。

「伝わるかじゃなくて、伝えるんだ、加奈ちゃん。善紀が無視できないように、ありったけの気持ちで伝えるんだよ」

「あり……ったけ……」

「そうだよっ。伝わんないことなんかないもん。きっと絶対伝わる。その気持ちが大事だよん」

「絶対……伝わる……」

二人の言葉を、密かに口の中で繰り返す。

悠里くんが座ってる席……いつもはヨシのいる机を、つい撫でる。

「絶対……伝わる……」

二人が、

「そうそう。伝えるんだ、加奈ちゃん。善紀に逃げ道を作っちゃダメだ」

「私達と違いなんかないんだから。だいじょぶっ、きっと! ねっ?」

ぐっ、と力のこもった声をかけてくれる。

私は――二人が友達で、とてもよかったと、嬉しいと、思った。
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