俺様彼氏とあたし様。
『蓮司』って言葉に疑問を抱きながらも日向君を睨んだ。



徐々に近づいてくる日向君は危ない雰囲気を漂わせてる…。



「自覚してるのに人から言われると頭に来るよな」

「それ以上近づいたら殴るよ」

「殴ってみろよ」



ニヤッと笑った日向君はあたしの目の前に立った。



後ろは崖。



逃げられそうにないから思い切り日向君の顔を殴った。



ハズ…。



「殴らないの?」

「何で…」



掴まれた腕は凄い力で握られてる…。



空手なら男の子にも負けないくらいの実力の持ち主なのに…。



軽々と受け止められた…。



「威勢がいいな。Neneチャン」

「離してよ…」

「ヤダって言ったら?」



楽しそうに笑う日向君の目に見つめられて動けなくなってしまった。



ゆっくり腕を下ろす日向君はまたニヤッと笑って顔を近付けて来た。



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