ZAKURAN
「もちろんです。」
私は失敗なんてしない。
今までも、そしてこれからも…
『册欄には…くれぐれも気をつけろ。』
黒崎は最後にそれだけ言い残し、電話はぷつりと切れた。
(册欄…)
口ではああ言ったものの、いざ名を出されると指先が震える。
超一流の選ばれた人間しか入ることのできない、国際警察関連組織。
きっと今夜…
殺すことになっている令嬢の屋敷に、
彼らはいる…。
私を捕まえるために。