愛する眠り姫に目覚めのキスを
「あら?
観月さん知り合いなの?
じゃあちょうど観月さんの隣空いてるからそこに座って」
「はい」
友達がまだ出来ていない俺にとって、詩音という存在は頼もしい。
騒ぐみんなをよそに、詩音の隣の席に座った。
「直くん戻ってきたんだー!
懐かしいね」
詩音はニコニコと話しかけてきた。
「ああ、
つい昨日来たんだ」
「へぇ...
つばきびっくりしてたでしょ?」
その言葉に少し切なくなる。
「つばき.....
俺のこと分かんなかったよ.....」
そう言うと詩音の表情が暗くなった。