キスマーク
連絡をするにしたって架けづらくて、鬱陶しく思われないか不安で―…
どこか距離を置いているシオリさんになかなか強引に踏み込めずにいた。
何度身体を重ねても、肝心な事ははっきりと見えてこない。
何時、貴女が他の男のところへ行ってしまうのか、不安でしかたなかった。
だから、気持ちを伝えてくれた今、嬉しくて、嬉しくて、何度も貴女の肌の温もりを感じてしまう。
こらえきれず果てて、シオリさんの身体にピタリとくっつき、胸の鼓動を聞く。
と、
「ねぇ、ヒロ……」
声をかけてくるシオリさん。
「聞きたいことがあるんだけど―…」
と、言われ、
「何?」
と、表情は平然を装って、だけど心では身構えるように訊ねれば、
「ヒロって、本当の名前?」
なんて問いをしてくるシオリさん。