「同じ空の下で…」
「だから、気にしないで。」

「・・・うん。分かった。気になるけど…。」

瞬は俯き頷くと、ご飯を口に含んだ。



私も、何で泣いたのかわからない。

瞬に言えない自分の気持ち・・・いや、言えない訳じゃないけど、言ったら瞬を辛くさせる気持ちとか、離れたくない気持ちとか、
そうゆう好きとかの気持ちがどうやら、
言葉に現す事が出来ない分、

…涙になってしまったのかもしれない。


「少し時間もできたし、旅行にでもいこっか。」

瞬がボソッと呟いた。

「え?」

「今から宿とか、わざわざ取れないだろうから、あんまり豪華な旅行じゃなくて泊りがけで近場にでも行こ?」

「いいの?瞬。忙しくないの?」

「俺の方は大丈夫。少し、気分転換した方がいいな…。」

「…うん。行く。」

…瞬と一緒なら、どこでもいい。

「よし、じゃあ有休をわざわざ取るなんて小賢しい事をしているよりも、互いの時間が許しあえる時に行くべきだ。今週末にでも、どっか行こう。どう?」

「うん、いいよ。」

最初は苦手で仕方なかった瞬のこの強引な性格も今では惹かれてる部分の一つになっている。


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