「同じ空の下で…」
………─────
「高梨さん?」
定時後にチェックしたスマホの画面には、高梨准一からの着信が画面に表示されていた。
すぐさま、私は折り返しの電話をした。
早いとこ、この問題というか・・・・宙ぶらりんの状態を正さなければいけない。
私の電話に3コールで出た高梨は、いつもと変わらないトーンで応える。
『艶香さん、お仕事は今日は終わりですか?』
「はい。今日は定時で仕事を終わらせました。」
『僕も、今日は予定していた打ち合わせが急遽先方の都合で無くなってしまって、暇が出来てしまいました。』
「そうですか…。」
『急ですが、これからお会いできますか?』
「…これからですか?」
『…難しいなら、改めます。』
一瞬、答えに困るが…意を決して私は答えた。
「わかりました。お時間を作って頂いてありがとうございます。」
高梨が、こちらへ車で迎えに来ると言う。
プライベートで会うのはこれが最後、そう割り切って、私は素直にその厚意に甘えた。
明後日に旅立つという瞬に、事情を軽く話すと、瞬も何かと忙しいらしく、今日は逢えないということだった。
多少の不安を感じつつも、高梨と会った後に瞬に連絡をする事にして電話を切り、高梨の迎えを待った。