この恋は、絶対に秘密!
緩く巻かれたボブの髪の毛をくしゃりと掻いて、ぶつぶつと文句を言いながら彼女もお弁当を食べ始める。



「どうして瀬奈はあんな男のことが好きなの~?
たしかにカッコイイけどさぁ。あたしは御免だね」

「どうしてって言われてもねぇ…。好きなものは好きだからしょうがないよ」



サラっと答える私に、知恵美ちゃんは急に身を乗り出してくる。



「そういえば、瀬奈は何で岬課長を好きになったの?きっかけは?」



ひじきの煮物を摘む私の手が止まった。

目線を上にさ迷わせて思考を巡らす。



「…きっかけ?そうねぇ……」




たぶん知恵美ちゃんが聞いたら“なんだ、そんなことで?”って思うかもしれない。

だけど、私には印象的な出来事だったんだ。








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