この恋は、絶対に秘密!
以前、俺の作業着がだいぶ古くなってきたから変えたいと、和久井さんもいる場で何気なく話したことがあった。

彼女に直接頼んだわけでもなく、本当に何気なく。


それが数日後、新しい作業着が俺のデスクの上に置かれていた。

“毎日お疲れ様です。 和久井”

と一言書かれたメモと一緒に。



皆が面倒臭がる給茶器の掃除を毎朝せっせとしていることも、もちろん知っている。

地味で物静かな印象しかなかったが、よく気が利く子なのだと彼女を見る目が変わった。


顔立ちも可愛いのだから、もっと明るくすればいいのに……なんて、お節介なことを思ったりもして。


変な下心があったわけじゃないが、俺は無意識のうちに彼女のことを目で追うようになっていたようだ。


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