この恋は、絶対に秘密!
知恵美ちゃんの猫のような大きな瞳を、まっすぐ見つめて言い切った。

一瞬驚いたようにその猫目を少し見開くと、彼女はふっと笑みを漏らす。



「……そこまで言うなら頑張ってみればー?痛い目見たって知らないからね」



ぶっきらぼうに突き放すようなことを言う知恵美ちゃんだけど、ちゃんとわかってるよ。

私のことを気にかけつつも、本当は応援してくれてるんだってこと。



「……知恵美ちゃんって本当は優しいよね」

「は?なに、突然」

「やーツンデレってきっとこういうコのことを言うんだなぁと」

「……うるさい」



少し照れたように口を尖らせてぷいっとそっぽを向く姿が子供みたいで可愛くて、私はクスクスと笑う。


また二人で食事を再開しながら、改めて頑張ろと思うのだった。








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