【完】ベストフレンド ‐武蔵野 健吾‐




「あ、『四聖獣』の話に戻すけどさー、結局あれって、誰が言い出したんだろうね?
やっぱり龍輝のファンとかかなぁ」

「多分そうですよねー。 でも、最初に気付いた人って凄いなぁ。
龍輝さんの『龍』、朔也さんの名字の『朱』、大雅さんの名前で『虎』、健吾さんの名字の『武』……。
初めて聞いた時、『なるほどー!!』って感動したもん」

「まぁ、馬鹿龍輝は意味すらわかってなかったけどね」

「あはは、さすが“お兄ちゃん”」




楽しそうに笑う大雅と優。

その言葉を聞いて龍輝は苦笑して、真由ちゃんと朔也はそれぞれ顔を見合わせて笑う。




……『四聖獣』、か。


確かに、凄い偶然だよなぁ。


龍輝に朔也、大雅に俺。

たまたま一緒に居ただけなのに、『四聖獣』と呼ばれるようになって、

そして今は、『四聖獣』と聞けば知らない奴は居ないという状態になった。




……まったく、“あいつ”が余計なことを言って回らなきゃ、こんなことにはならなかったのになぁ。


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