その恋、取扱い注意!
翌朝、私は何度も目覚まし時計との戦いの中で、やっと起きた。

「うーっ、眠い……」

ぼうっとする頭で、昨晩を思い出す。
なんだかんだと楽しい時間が終わったのは、2時を回っていた。

それにしてもお父さんったら、湊をなかなか帰そうとしなかったっけ。
お酒を張り合うように飲んじゃって、湊大丈夫だったかな。

伸びをしながらふらっとクローゼットを開け、今日着る服を選ぶ。

オフホワイトのブラウスと、若草色のフレアースカートに着替えて下へ降りると、母が眠そうに朝食の準備をしており、「おはよう」と言いながらコーヒーを持って来てくれた。

「ちゃんと起きてくるなんて珍しいわね」

「おはよう。皆は休みだけど私は仕事だもん」

社会人の私になんてことを言うのだろう。
母にとって、私はまだ子供なんだな。

「さっさと食べちゃいなさいな」

「あ、はい」

バッグを隣の席に置き、朝食を食べ始めた。



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