その恋、取扱い注意!
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翌日のお昼休み、私は本屋さんに駆け込んだ。
昨晩、別れ際に海外挙式のことを調べたか聞かれ、「まだ」と言うと湊にムッとされてしまったのだ。

「お前、俺と結婚する気あるのか?」

とまで言われる始末。
それに婚約指輪も常にしていないから、本気で怒りそうだった。

本屋さんの雑誌コーナーに立ち、結婚情報誌を探す。

けっこうあるんだ……。
それになんで結婚情報誌って、分厚くて、大きくて、重いのっ?

本当は2冊くらい欲しかったけれど、あまりの重さにやめる。

レジに持って行った時、肩をトンと叩かれた。
振り返ると企画営業課の田代部長だった。
つまり松下さんの上司であり、私が入社した時の研修担当だった。

「やあ、安西君は結婚するのかな?」

田村部長の視線が、レジの上の結婚情報誌を見ている。

「え、あ……あの、友人に頼まれて」

結婚すると言えなかった。
ちゃんと順を追い、まず自分の直属の上司に伝えたかったから。


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