その恋、取扱い注意!
1週間湊の声を聞かない時だってざらなのに、日本にいないと思うと寂しい。

紅緒事件があってから、1週間が経っていた。

翌日、中学高校と一緒だった友達から久しぶりにメールをもらった。

三橋一花(みはし いちか)学生時代一番仲の良かった友人。彼女は自分の名前に数字が2つも入っているのが大っ嫌いで、早く結婚して苗字を変えたいと、出会った頃から言っていた。

彼女の名前は結婚すれば変わるけれど、私の美海(ミミ)は、結婚しても変わらない。ましてや湊と結婚するのだから、一生猫みたいにミミって呼ばれ続ける。でも、湊が呼ぶミミは、いつの間にか好きになっていた。

原宿のアパレル店で働いている一花のお休みも、私と同じ平日が多い。
その彼女から会いたいとメールをもらい、木曜日の休みにランチをしようということになった。

地元の駅前のファミレスで待ち合わせ。
同じ駅を使っているのに帰宅時間が違うのか、ほとんど会えない。

先に一花は来ていた。

巻き髪の一見派手な容姿の一花。細くてスタイルが良い彼女は勤めるブランドのジーンズとTシャツを、きれいに着こなしている。ピンク系のブラウンに染めた髪とヘーゼルのコンタクトレンズ。カリスマ店員として活躍中だ。

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