その恋、取扱い注意!
「本田先輩は仕事なにしているの? あの超難関大学卒なんだから、官僚だったりして」

「官僚!? そんなわけないよ。想像できない」

官僚のイメージと言ったら髪を七三に分け、いかにも真面目そうな人物。
湊の七三分けを想像したら、可笑しくてお腹を抱えてひとしきり笑った。

「ミミ、笑い過ぎじゃない? じゃあ、なにやってるのよ」

「え……っと……」

笑いを堪えながら目尻に浮かぶ涙をハンカチで拭きながら、大きく呼吸をする。

「外資系金融会社のトレーダーやってる」

「なに? その難しそうな名前」

「う~ん、手っ取り早く言っちゃうと、株を売り買いして儲ける仕事かなぁ。私も湊の仕事はほとんど知らないの。昼間はパソコンとにらめっこで大変みたい」

「ふーん。外資系と聞くだけでお給料がよさそう」

一花は頬杖を付きながら頷く。

「私のお給料よりはるかにいいみたい。私なんて毎月かつかつで生活してるよ」

「私たちの給料なんてたかが知れているわよ。だからナオトも店持ちたいんだよね」

話が弾む中、一花の彼氏ナオトさんが予告もなく現れた。

2人の掛け合い漫才のようなポンポン出る会話に、仲の良さがうかがえる。
彼らと別れファミレスを出ると、無性に湊に会いたくなった。

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