その恋、取扱い注意!





「湊、パソコンの前で寝てるの?」

ミミの声で、俺はゆっくり物思いからさめた。

「あ? いや、寝てない。今何時?」

「うそつき。やっぱり寝てたんでしょ? もう12時だよ。疲れているんだからベッドで寝なくちゃ」

ミミの瞳が心配そうな色を帯びる。
俺は安心させるように笑い、すぐ近くに立つミミの腕を撫でる。

「俺が疲れるわけないだろ。朝までお前を寝かさない自信があるんだけど?」

「バカなこと言ってないでよ。私は明日も忙しいのっ。先にベッドに行ってるからね」

ミミはパタパタとスリッパの音をさせて、隣の部屋に消えて行った。

ロンドンに住み始め、2週間。
たった2週間の間にミミは語学学校を調べ、近くの語学学校へ通い始めた。

俺が仕事三昧なのに対し、ミミは日々楽しそうだ。そこに通う各国の友人が出来て、ランチや飲みに時々行っている。楽しそうなのは良いことだ。

ま、それはミミは俺だけのものだという自信があるから、言えることなのだが。

パソコンの隣に置かれた写真たてに、視線を移す。
そこには幸せそうに微笑むミミと俺がいる。

お前が笑ってくれるからなんだよな……。
俺が笑えるのも。


俺は写真のミミに笑いかけると、立ち上がりミミの待つ寝室へ向かった。


END

2013.6.5 若菜モモ

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