秘密の同居人~同居人は小悪魔系甘えん坊男子で二重人格!?~



 龍二には内緒で来ている。
 故に、こっそり調べた住所をもとに苺は龍二のいる家を捜していた。


「…✕✕番地の◯◯。うん、間違いない、ここだ」


 苺は大きな屋敷を見上げた。


「龍二くんて、おじいちゃんもお金持ちだったんだぁ…」


 呟き、門のインターホンは押さずに裏に回る。


 裏の煉瓦の壁を乗り越えて敷地に入ると、苺は窓を捜した。

 龍二の父が言うには、いつも屋敷のトイレの窓は開いているのである。


「ここかぁ」


 苺はスニーカーのまま、窓から屋敷に入った。

 …ところで。


「おい」

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