tender dragon Ⅱ

「そういえば…」

春斗は思い出したように言った。

「松村、捕まったらしいっすよ。」

「え?」

ここ最近気を付けろと言われていた名前が急に出てきたもんだから、思わず聞き返してしまった。


「薬物所持。ほんと、物騒ですよねー。同じ高校生が薬物所持で捕まるって。」

「ほんとにヤバイ人だったんだ…」

正直、ヤバイ人だと言われても見たこともないし、何をしてるのかも分からなかったから実感がなかった。

……薬物所持ってまずいでしょ。


「だからもう安心しても大丈夫です。美波さんを狙ってる人間はほんとにいなくなりましたから。」

「そっか…長かったなー…」

考えてみれば、もう希龍くんに助けてもらった日から5ヶ月も過ぎてる。


そんなに長い間無事にいれたのは、ちゃんと最後まで守りきってくれた龍泉のおかげ。

……自分勝手だったあたしを見捨てずに、何度も助けに来てくれた希龍くんのおかげ。

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