穢れた愛


青い柳の幽霊


痩せ細った躰


最低限のエネルギーで
項垂れる青柳


煙草一箱の取引


友人が投げた
千円札を拾い
覚束無い足で
部屋を出て行く青柳


横瀬は興味深く
笑みを浮かべ


「何だ アレ」


友人はゲーム機を
テレビへ繋ぎ
無関心のように


蒸発した
親の事を
話した



中学校も
不登校のまま
卒業した事も


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