4文字のあいしてる【完】
目を開けて彼がいないことはわかっていたけどこんなにも辛いとは思わなかった。



辛くて辛くて胸が張り裂けそうでただただ声を上げて泣き叫んだ。




ガチャと音を立てて開いたドア。圭吾?



そこには今にも泣きそうなお母さんが立っていた。靴を脱いでギュッと私を抱きしめる。




「圭吾くんがね『わがままを許してくれてありがとうございました。幸せにしてあげられなくてすいません』って言いにきたの。そしてあなたにこれを渡してほしいって」




少しだけ体を離したお母さんが差し出したのは一通の封筒。


真っ白な封筒を開けるとそこには私の知らなかったことが書かれていた。


そして私はお母さんの胸の中で大声で泣き叫んだ。
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