恋の華が舞う季節
私はいつも“後悔”ばかりする。


「学校行かないと」


リビングでさっさと朝食を済ませ、蜜柑(ミカン)と約束している公園の場所まで、歩いていく。


蜜柑は私が来るのが遅いから、いつもなら、家まで来てくれているけれど、今日は私の方が早く着いちゃった。


蜜柑、私の方が早く着いてるから驚くかな?


そう思った矢先、蜜柑がこっちに向かって来ていた。


「み……!」

そう呼ぼうとして、手を振った瞬間、言葉を失う。

だってそこにはあの人がいたから。


「秦!」


思わず、木の後ろへと隠れる。


「……本気なの?」


「ああ」


「結衣は、辛い過去があるの。それを知っても、平気?」


「ああ、結衣にどんな過去があっても……好きだ」

< 18 / 254 >

この作品をシェア

pagetop