トビラの向こう側
なんとか、固まってしまった足を動かして歩きだした。


「汐里さん、大丈夫ですか?」


美月ちゃん!?


遠慮がちな声が後ろから聞こえてきた。

立ち止まった私に追いついた美月ちゃんは心配そうに私の顔を見た。


「うん、だい…じょうぶ…だか…ごめん―…」


「泣いてますよ全然大丈夫じゃないです」



私はなんとか涙を止めて気持ちを落ちつかせた。


「ごめん。美月ちゃんの前で泣いたりして」



「私も聞くつもりはなかったんですけど帰ろうと裏口を出たら聞こえてきちゃって」

「でも酷いですよね、あんな言いかたしなくても」


「私、嫌われちゃったみたいだから」


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