ツラの皮



ほっとした顔をした聡クンは

「じゃ、ボクこれから仕事だから」

と勇ましく休日出勤のために身を翻した。







「聡クン。私聡クンのこと大好きだよー!」



聡クンのことが嫌いで結婚に賛成できなかったわけじゃないから。



車に乗り込む聡クンに私は精一杯のエールを送り、車が見えなくなるまで大きく手を振り続けた。




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