蜜恋の行方—上司と甘い恋をもう一度—


勘のいい知美が、私の顔を見ながら聞く。
おっとりしている知美だけど、頭の回転はかなり速いと思う。
仕事ができるのはもちろん、男女間のそういう関係に気付くのだって人一倍速い。

『あら、昨日と同じネクタイなんて珍しいですね。
自宅に帰らなかったんですか?』
なんて、周りがざわつくような爆弾発言を満面の笑顔で言ってのけているのを見た事もある。

そんな洞察力の鋭い知美に、私が隠し事なんかできるハズがない。

「私は想ってたけど……彼は違うの。
優しい人だったから、私の気持ちに応えてくれただけで……好きだったわけじゃないから」

ざわざわした声が個室の内外から聞こえてくる中説明すると、少し間を空けてから、知美が聞く。

「それ、彼が言ったの?
好きじゃないけど付き合おうって?」





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