きみくじ当てます
「ちょっと話あるんだけど、いい?」
「話?」
柊は戸惑った様子で、ちらりと友達を横目で見た。
友達のほうは、やたら楽しそうに柊の背中を押している。
「行ってきなよー!私のことなんていいからいいから!久賀くん、この子お願いね」
「あー、うん」
返事をしながら、頭を掻いた。
誰だっけ、これ。
何で俺の名前知ってんの?
友達は笑顔で柊を残して去っていき、あとには戸惑った柊だけが残った。
「あの、話って?」
「ああ……、んっと」
頭を掻きつつキャラメルを取り出した。
もちろん、柊からもらったやつ。
柊は俺が取り出したキャラメルを不思議そうに見ている。
かと思いきや、急に悲しそうに眉を下げた。