なつみかん
押し花となつみかん

大事に。





「んじゃ、俺帰るから」


あの日から数日が過ぎました。


蜜樹くんと話すこともでき、のんびりしています。


結婚式の準備で忙しいらしく、あれ以来話していませんが。

まぁ、いいでしょう。


あの後、話しに行きましたが、ちゃんと笑えましたよ!

話している間中ずっと夏樹くんは隣にいてくれました。


それが、嬉しくて……。


「帰るってどこによ」

「家だけど。
夏休み中ここにはいれないし」

「あ、そっか」


それもそうですよね。

毎年これくらいの日数で帰りますし。


「今年は三連休とかにも来るから」

「そりゃいいけど。今年は何かあるの?」

「今までにないチャンスだしなー。
こまめに来て頑張るしかないだろ。
柑夜は鈍感だし」

「何の話」


意味がわかりません。


「こっちの話。
それより、にーちゃんの結婚式、みかんの花使って飾るって。
ドライフラワーだっけ?
それでどうにか」

「へー。いいね。楽しみ」


八月中、ってことはまた夏樹くんもすぐに来るんですね。


って、わたし。
何でこんなこと気にしてるんでしょう。





< 36 / 41 >

この作品をシェア

pagetop