【完】結婚させられました!?
刺々しい先輩の言葉が、グサッと容赦な
く突き刺さってくる。
でもほんと、車内でトランプとか自虐行
為だった。でも、瞬くんが誘うから!
「心優先輩、大丈夫ー?」
ゆるりとした声で、前の席から前のめり
になるようにしてそう尋ねてきたのは、
瞬くん。
その手には、あの忌々しいトランプが。
ていうか瞬くん、絶対心配してないでし
ょ!
キッ、と瞬くんを睨むと、瞬くんはケラ
ケラと笑って。
「俺が看病しましょうかー?なんか、要
因は俺っぽいし」
そう言った瞬くんに、先輩は素っ気なく
「いらん」と断りを入れた。
「お前なんかに心優を触らせられるか」
「心外だなぁ。病人には優しくしますよ
ー?」
それでも先輩はそんな瞬くんの気遣いを
はね除けて。