【完】結婚させられました!?
心配しないでなんて、無理に決まってる
のに。
もう今すぐ、その家からお前を連れ去り
たくてしょうがないのに。
「……その幼なじみがお前を好きじゃな
いなんて確証はあんの?」
はぁ、とため息をついてそう言えば。
「う、う~ん……」
なんて心優があまりにも曖昧に頷くから
余計に不安が募る。
心優をジッと見つめれば、心優は眉間に
シワをよせて何かを考えていた。
「……確証は、無いんだろ」
「……う~ん……」
「じゃあさ、心優、幼なじみは婚約の事
、なんて言ってるの。嫌だっていってん
のか?」
そう訊けば、ますます難しそうな表情を
心優は浮かべて。
ほんとに嫌な予感しかしない。
「音夜君は……婚約破棄なんてしないっ
て」