O.L.~Maple Honey Syrup~
言い寄ってくるという事は…



地位もあり、容姿もバッチリ!!非の付け所が…性格を抜かしてですが…ありません。



まぁ、だから言い寄ってくるんですけどね。



そんな超絶部長サンの性格は二面性を持っている。



と言っても…



私の前ではずっと甘えたサン。



だからクールビューティーな彼を見えると不思議な感覚になる。



―…‥
――…‥
―――…‥



「柚季のカルボナーラが1番美味しい!」
『ありがとう。でも、麻希(アサキ)さんには完敗だよ』
「麻サンのはプロの味!社食にいる事自体が疑問な腕前の人なんだから」
『そうだけどさ…』
「俺が求めているのは家庭の味」



とことん私には甘い。自他共に認める甘やかしだ。



何をしても怒らないし。大抵の事は受け入れてくれる。



そして…



「柚季の料理はどれも好きだけどね」
『…っ、照れますなぁ』
「本当の事だし」



目眩を起こしそうな言葉を掛けてくれる。



最初は本当に日本人かと疑う程の激甘な言葉の嵐だった。



「また月曜日が来る」
『今日が日曜日だからね』
「仕事嫌だなぁ」



そんな事を言っているが、実際の仕事ぶりは「嫌」なんて微塵にも感じられない。



完璧にこなし、誰にも文句は言わせない。



そこがモテる原因の1つだったりもする。



「柚季の隣のデスクの野郎」
『日下部クン?』
「あのバカは未だ仕事を覚えないのか?」
『頑張ってるよ』
「口を開けば、柚季先輩…だし」



鉄壁男はつい先日異動してきた男性社員にヤキモチ中なのだ。



全く違う部署から移動してきて、私の隣のデスクだから指導係になった。



さして密着していないのだが「くっつき過ぎ」と毎日口を尖らしている。



勿論此処でだが…。



「俺が鍛えてやろうか」
『半日ももたないよ』



笑って返事をしたが、言葉的には本気だ。



そんな鬼指導を耐えた人達は最前線でバリバリ働いている。



何だかんだといって面倒見は良い。
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