俺の事どう思ってる?!
「はぁー、どうしよう…」



 遂にはしゃがみ込んでしまった。



 車を無くした事よりも、鍵を無くした方がショックだった…。



 詳しく言えば、鍵を付けているキーホルダーを無くした事がショックなのである。



 あの車を買った時に、舞奈がプレゼントしてくれた物だった。



 滅多にプレゼントしないから大切に使い、本当に気に入っていた宝物だった。



 溜息をつき隣の車を見上げると、フロントワイパーに1枚のメモが挟まっていた。



「千鶴か…」



 真緑のメモ紙は仕事仲間であり、幼馴染みの愛用のメモ紙だった。だから内容を見ずして相手が分かった。



 千鶴は緑色を好んで使っている様で理由を聞いた事があった。



「や~が言ったんだよっ!ボケッとして!」



と、身に覚えのない事を言われ怒られた。
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