【完】999本のバラを君に。

知らない真実






体育祭が終わり、10月。

もうすぐ、2学期が終わる。

周りの葉っぱも、いつの間にか茶色になっていた。

そして、1つの噂があたしの耳に届いていた。

「ねぇ、真優、本当なの?」

「うん、本当」

「でもっ、真優はそれでいいの?


 ……翔太君が、転校なんて」



噂は、『相原翔太が転校する』。

弟は残るのに変だって、周りは騒いでいる。

「いいもなにも、翔太が決めたことだから」

……翔太が決めたこと。

自分に、そうずっと言い聞かせていた。






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