【完】999本のバラを君に。

夏休み






「翔太、これ教えて?」

「お前ね……少しは自分の頭で考えてる?」

「失礼な! 考えてるよー!」

夏休みに入り、毎日翔太と会う日々。

そして、その会う場所は翔太の部屋。

あの日以来、普通に翔太の家に行くようになったあたし。

翔太の事は信用してるけど……翔太が我慢してるのは、ちょっと伝わってたり。

「えっと……」

それと、翔太の家にくるようになって、思った事。

翔太の家には、毎回誰もいない。

翔太がそういう風にしてるのかもしれない。

けど、それにしても、台所や、リビングなんかが、家族で使ってる感じしなくて。

翔太に聞いてみようと思ったけど、あたしの中でサイレンが鳴ってて。

聞いたら……ダメなような気がして。






< 77 / 275 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop