ユリアノート

2

しかし、発掘作業の成果は、刀剣の発見以降途絶えた。


『ギ史倭人伝ーseason2ー』によると、邪馬台国がユリア国を滅ぼしたとある。
現在使用されている教科書にもそのように記載されている。

しかし、どのように滅びたのか? マユ王子達はどうなったのか?
それらが解らねば、松木真理子は『ユリアノート』の続きが書けないのである。

松木は焦っていた。
ここのところ、睡眠時間も少なくイライラしていた。


「一度、気分転換に三人で飲みに行きませんか?」
山本は松木に声をかけてやった。

鈴木も
「いいわね。助成金の中から横領した金でいきましょう」
と賛成した。

「そうですね」
松木は同意した。
と同時にまわりに気を使わせていたことに、反省した。



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