シニカレ
「リサ大丈夫?」

そう聞いてきたのは、親友の繭だった。
あたしは、何も答えなかった。

あたしが答えなかったためか 繭は、
「何かあったら、あたしに言ってね。」
とだけ言って、他の友達の所に行ってしまった。


今日は、彼―――――大形敦士が亡くなってから、
最初の月曜日だった。

彼は友達も多く、女子からの人気も高かったため、
クラス中で、涙や悲しみの声があふれていた。

しかし、ここでもあたしは泣くことも悲しみも無かった。
また、あたしに対して話しかける人も、繭くらいだった。

それは、あたしを気遣ってのものではなく。
あたしが彼と付き合っていたことを繭以外は知らなかったからだ。








そう、あたしと彼が出会ったのは、一年前の高校一年の春だった。
< 5 / 7 >

この作品をシェア

pagetop