イジワルするのはキミ限定*
転校生、だよね……?
こんな中途半端な時期に……。
首をかしげながら彼を見つめていると、そこで彼に違和感を覚えた。
……あれ、あの人どこかで……。
だれだっけ……と思いながら思い出すために彼をマジマジと見つめていると、彼とパチッと目があった。
その瞬間に彼が驚いたように目を見開く。
「……ユズコ?」
「へっ?」
彼が口にした……言葉。
『ユズコ』ってもしかして……いやいや!
彼はアメリカに行ったはずじゃ……。
あり得ないあり得ない、と彼を必死に頭から消し去ろうとする。