イジワルするのはキミ限定*



「……ヤキモチ?これが?」



ひとりで顔を赤くしていると、水沢くんがキョトンとした顔をしている。



ヤキモチって、信じられないのかな……。





「これが、ヤキモチねぇ……。ふーん」



「み、水沢くん……?」



「僕を妬かせるなんて、いい度胸だね、キミ」



「へ……」



そう言って水沢くんがニコッと笑ったと思ったら。



腕をグイッとまた引かれて、私は水沢くんの腕の中におさまっていた。



抱きしめられてドキドキするものの、水沢くんの甘い匂いがして、落ち着く。



水沢くん、いい匂い……。



なんてヘンタイみたいなことを考えていたら、顎をつかまれて顔を上に向かされた。



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