【完】うしろの席のオオカミさん


露骨に嫌な顔を見せる。



「おまえ、髪長いなー」




先生が喋ってるにもかかわらず話しかけてくる後ろの席の主。


声のトーンは抑えてるつもりなのだけれどあまり意味ない。
周りの人の視線が突き刺さる。



「まだ日向子の感想聞いてねーんだけど。どう?俺の髪」



自分の頭を指差す大上くん。


髪色が変わるとこんなにも雰囲気が変わってしまうなんて少し驚きだ。


文化祭明け。
真っ黒な頭で学校に来た大上くんにクラス全員……いや、学校中のみんなが驚いた。


わたしもびっくりしたもん。


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