【続】隣の家の四兄弟
隣の彼女の攻撃


確かにいい天気。
こんな日に、一日中籠りっぱなしで勉強するのも勿体ない……って、そういう思考がすでに〝受験生らしからぬ〟考え方なのかも。

高い位置にある太陽を目を細めながら見る。
上を見てても歩けているワケ。


「……ね!ちょっと、チハルッ」
「んー?」


それは、チハルが未だに私の手を掴んで先を歩くからだ。


「これっ」


なんでずっと手なんか繋がなきゃなんないのっ。
チハルはいいかもしんないけど私はっ……いや、待って。私は一般人だし別にあれだけど、チハルの方がこんなところ誰かに見られたらマズイんじゃないの?


「うん、マズイでしょ!」


ハッと我に返ったように口にして立ち止まると、パッと軽く手を振り払う。
咄嗟にしてしまった行動だけど、チハルの顔を見て少しズキリとしてしまった。


「……マズイ?なんで」


思いの外、チハルがものすごい悲しげな目をしてるから。

なんで、私ごときに手を振り払われてそんな捨てられた子犬のような目をしてるのよ……!
大体、チハルがこんなことするから悪いんでしょ……。そうだよ、チハルが……。


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