ミリオンラバー

「関係ないことないでしょーが！人んちにあがりこんで！ここはあんたの逃げ場じゃないのよ」

「うるせーな。わかったよ出てけばいいんだろ！？」

小暮は立ち上がり部屋の戸を勢いよく開けた。

そして目の前にいた人物に絶句した。

「待ちなさいよ！あんたね…って柚羽ちゃん」

「お前が何でここに！？」

ほぼ同時に姉弟は言った。

「え？何？明人。知り合いなの？」

「こっちのせりふだよ！何でこいつを知ってんだ！」

「おーい美月ー、柚羽ちゃーん。から揚げできたよー」

混乱する二階をよそに、一階からはしんちゃんののんびりした声が聞こえてきた。