不等辺三角形。

マンモス校のこの学校は、
3年生だけで300人ほどの人数がいる。


その中で、ステージ発表の出演者は25人。


少ない人数だが、もともと募集に集まった人数自体少なかったから問題なかった。



「本当に行くのかよ。

吉田に押し付けられただけだろ?」



横で、朔(さく)が言った。


吉田というのは、この発表の担当の教師のことだ。



「お前だって出るんだろ?


ならいいや」


その日は、ステージ発表に出る生徒の初めての顔合せの日だった。



「俺は、合唱の前の物語を読む方だよ。

一応、合唱も出るけどさ」



そう。合唱だけでは時間が足りなかったらしく、その前に今年の県の創話コンクールで銀賞をもらった朔にその話を話してもらうらしい。


「なら、いいじゃん」


俺は、ほとんど暇つぶしのつもりこの募集に参加した。



成績は常に10位以内をキープしているから、問題ないという自負もある。



ガラッ




集合場所である、第3理科室のドアを開けた。
< 12 / 27 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop