不等辺三角形。
「え?」

誰に?

そう聞きそうになって、
きっと潤の好きな人にだ、気付いた。


「好きな人いんの?」

潤が頷いた。


人の恋愛の話に興味はなかったので、
それ以上は聞かなかった。

ただ、自分も好きな人がいることくらい、言ってもいいかな、と思った。


「あのさ、」

「じゅんー、昨日、何て来たんだよ?」

言いかけて、それは朔の言葉に遮られた。

多分、メールの話だろう。


「あいつから?」

「うん」

「彼氏いんのか聞いたら、いるって。

そんで、三上君もすぐできるでしょ、

だって。


できねーっつーの」

あいつ以外の彼女ならいらない。

そんな感じだった。
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