bloody mary

ナニイッテンノ?
ナニイッテンノ? まじで。

俺には、おまえが命を賭ける価値なんてねェンだよ。

俺は人殺しで…


「マリーさんが殺し屋だろーが 100人殺した英雄だろーが、知ったこっちゃないンです。
法が許さなかろーが神サマが許さなかろーが、そんなのクソ食らえなンです。
私が殺されたワケじゃないし。
むしろ、いっぱい助けてもらってるし。」


ナニイッテンノ─────??!!

ナニ?! その自己中論?!
てか、ナニ?! その言葉遣い?!

可愛い口で『クソ』とか言ってンじゃねェェェェェ!
神サマにクソ食らわせてンじゃねェェェェェ!


「譲れないナニカのためにこの手を血に染めるのは、そんなにいけないコトでしょうか?」


穏やかに菜々が問う。
だが、答えを求める問いじゃない。

答えは既に、彼女の中にある。


「マリーさんは私を見つけてくれた。
目を逸らさずに、私を見てくれた。
光に満ちた世界に連れ出してくれた。
ぬくもりをくれた。
優しさをくれた。
全てをくれた。

マリーさんは、私の全てです。

それを失わないためなら、私、なんだってします。
血塗れにだってなります。」

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