晴れ時々毒舌2
ところが役所の三十代半ばの事務屋は意地ですよ。
たかが坑夫だと思ってるんです。
僕にしたらたかが田舎の役人ですよ。
言い合いになって会社にも相談してとにかくやって失敗したらお金を役所が保証するかです。
それが、なかなか上手く行かないんです。
そりゃなん百万とか下手したら何千万ですからね。
しかし小さい穴ですからそのくらいだけど大きなトンネルなら何千万とか普通なんです。
しまいには、僕はやらないです。やるならうちの会社からでなくてお前がやれよです。
だんだん分かったのか少な目で発破してくれですが、それでも多いので試し打ちをしてやるから発破ってのがどんなのか体験しろとなりました。
試し打ちの為に穴に役人入れてベニヤでだけ持たせて僕はひたすら地べたに這いつくばって発破をしました。
役人は打った後に立てないんです。
ビックリしてです。そりゃ近くで振動と小さい石が飛んで来たんでびびったんでしょうね。
僕はそれより発破の成果を直ぐ見に行きましたが、無駄遣いなんです。
引きずって行きましたよ。
その場で散々こっちは二十年以上この世界にいるんだから経験者を舐めるなよと怒鳴り付けました。