赤い結い紐
「今度こそ本当なんだろうな?」

「あたしはいつも本当のことしか言わないよ」

「少し考えさせてくれ」

武はまっすぐに伸びてくる視線から逃げるように目を逸らし、窓の外を眺める。

窓の外にはほんの少しの星と、たくさんのネオンが光っていた。

「あたしは別にかまわないけどね。

行かないなら行かないで、ちゃんと電話して断るんだよ。

いつの時代も礼儀っていうもんは忘れないでおくれ」

まぁ、あんたはちゃんと判ってるだろうけどね。

そう残して、レイラは部屋を出て行った。

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