あたしの証【完結】
なんか、色々と起こりすぎて。
あたしは逆に冷静になっていた。



そうだ。
携帯は…?



カバンから携帯を出してみるが、充電はもちろんなかった。
そりゃ、そうか。
二日間寝てしまってたんだから。

一応、電源を入れてみる。
少しだけ電池があったのか、あたしはメールの問い合わせをした。




だけど。
なつきからのメールはなくて。





無情にもそれを確認しただけで電池がなくなる。





………


それで、悟った。


なつきとは。
本当に終わったんだ。

呆気なかった。
半年も付き合ってなかった。




あたしはでも。
本当に本当に幸せだった。



「………なつき…」

ぽつりと。
名前を呟くと、どうしてだろう。
やっぱり涙が溢れてくる。


そこへ、急に聞こえた声。



「辛気くせえな…」
< 82 / 329 >

この作品をシェア

pagetop