キアギス 続

アクアギスの……

「あっつい〜!!」

…砂漠に着いて一分足らず。

紗月がバテた。

「兄さん…。バテるの早過ぎだよ…」

「柚だって俺が暑さに弱いの知ってるだろ!!」

「そうだけど…もう少し暑さに強くなろうよ…」

「無理だって。見ろよ、この汗!!」

紗月の服は汗でびっしょりだった。

ありえない……

まだ、2分たってないよ…

「兄さん…。暑いと思うから暑いだよ。涼しいって言ってごらん」

「すっっずしい〜〜!!!」

兄さんは何故か大声で言った。

「ァッィ…」

「ボソッと暑いって言うな!!ほら、行くよ。いつまでも暑い所に立ってるからバテるんだよ…」

「へ〜い…」



歩く事1時間…

「おかしいだろっ!!景色が全く変わんないぜ!!」

「確かにおかしいね…。もしかして…『エスアロアロギム(結界解除)」

バチッ!!

「うわっ!!」

閃光が見てるほどの強い電気が来た。

「ふぅ〜。何か電気が良く来る日だな…」

「大丈夫か?」

「うん。もうちょっと強い魔法じゃないと無理みたいだね『ラア゛ハモムウリクロスムハユ!!エスアロアロギム(我が魔力を吸い強まれ!!結界解除)』」

パチンッ

空中に穴が開いた。

穴は徐々に広がって行き、次第に街が見え始めた。

「おぉ〜!!流石柚だぜ♪やっぱり、その金色でサラサラの髪、整った顔、細い体、そして、全ての人に優しいその広い心、抜群に秀でたその魔法、全てがお前の良さを引き出している!!」

またか…まぁ、いつも通り放っておこう

それより、今は目の前に広がる国

アクアギス国 水のオアシスに入ろう。


(ようこそ、アクアギスへ。入ったら二度と出れない楽園へ……)
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