激甘男子の愛し方


それくらい分かってる。



いつかは真子も好きな人を作って、俺が守ってやる必要はなくなる。



――ズキッ



っ……



「真子ちゃんは分かってんだよ。いつかはお前と離れることを。だからお前にも周りをちゃんと見て欲しかったんだよ……」



「俺は別に……」



周りを見てないつもりはない。



「お前さ、真子ちゃんをずっとそばで守っていきたいんじゃなくて、ただ一緒にいたいんじゃねぇ?」



ただ、単純に俺が真子のそばにいたい……?




「なんでそばにいたいのか……。そこからはお前が考えろよ」




「明良……」




「ほんと、鈍い2人。周りから見てる俺たちの方が、ずっと前から気付いてたっていうのにさ……」




呆れたように笑って、明良は俺の席から離れていった。




俺が真子のそばにいたい理由……




それは単純な理由……




< 94 / 339 >

この作品をシェア

pagetop