激甘男子の愛し方
それくらい分かってる。
いつかは真子も好きな人を作って、俺が守ってやる必要はなくなる。
――ズキッ
っ……
「真子ちゃんは分かってんだよ。いつかはお前と離れることを。だからお前にも周りをちゃんと見て欲しかったんだよ……」
「俺は別に……」
周りを見てないつもりはない。
「お前さ、真子ちゃんをずっとそばで守っていきたいんじゃなくて、ただ一緒にいたいんじゃねぇ?」
ただ、単純に俺が真子のそばにいたい……?
「なんでそばにいたいのか……。そこからはお前が考えろよ」
「明良……」
「ほんと、鈍い2人。周りから見てる俺たちの方が、ずっと前から気付いてたっていうのにさ……」
呆れたように笑って、明良は俺の席から離れていった。
俺が真子のそばにいたい理由……
それは単純な理由……