あの日の空を見上げて
あれは4歳の夏




俺は一歳年下の弟の海斗と共に児童養護施設に入った。




理由?
そんなの簡単




――両親が死んだから





俺の家族は裕福ではないものの仲のよい幸せな家庭で





両親は二人とも旅行好きだったからか毎週日曜日に家族4人でいろいろなところに出掛けた。







………それなのに





それなのに
家族の絆はほんのちょっとしたことで儚くも崩れてしまった。






親父のほんの些細な気持ちで足を踏み入れたギャンブル






それまで遊びらしい遊びをやったことがなかった親父は賭で上手く立ち回れるはずもなく





すぐに膨大な借金を抱えることになった。






小遣いをちょっとだけ増やそうとしたせいで幸せだった家族は跡形もなく消え去ってしまったんだ。





日に日に苦しくなる家計




朝も夜も考えず毎日やってくる取り立て





毎晩声を押し殺すようにして言い争いをする両親




そのうち親父は仕事から帰ってくると浴びるように酒を飲んで
俺達兄弟に八つ当たりをした。
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